人事院は8/2に2017年度の国家公務員一般職の月給とボーナス(期末、勤勉手当)を引き上げるように国会と内閣に勧告をする方針を固めました。
月給とボーナスの両方の引き上げの勧告は4年連続となります。これは景気回復によるものです。
例年の人事院勧告は8月に行われ、民間企業と国家公務員の給与水準を合わせることが目的となっています。民間企業の給与水準の指標として、5, 6月に人事院はは民間給与実態調査を行なっています。これは従業員50人以上の事業所約1万2400カ所を対象にしています。今年の4月の時点では民間企業が国家公務員の月給を上回ったことがわかりました。またボーナスについては、16年冬と17年夏の調査を行い、全体的にプラス傾向であり、特に非製造業のボーナスが増加していることがわかりました。
そして今年度は民間企業の賃上げが鈍化してきたことを受け、2016年度に比べて上げ幅は減少することが予想されます。
具体的な数字として2016年度の平均上げ幅が708円であったことに対し、500円から700円になると予想されていました。
そして8日に人事院は、
国家公務員一般職の月給を平均631円(0.15%)、ボーナスを0.10カ月分それぞれ引き上げるよう国会と内閣に勧告しました。
政府は勧告を受けて給与関係閣僚会議にて引き上げを行うかを決めます。
今回の勧告対象は国家公務員ですが、地方公務員にも関係がないわけではありません。なぜなら、人事院勧告に沿って地方公務員の給与等も改定されるためです。
財務省や総務省の試算では、
人事院の勧告通り給与引き上げを行なった場合、
国家公務員で約520億円、地方公務員で約1370億円が必要になるとのことです。
また、非常勤職員の待遇改善に向けての検討も行われるとのことです。
具体的には、忌引や結婚などの休暇を取りやすくするといったことが挙げられます。
公務員の倍率が低くなっている状況である現在、
志望者を増やすためには給与の見直しを行うことも必要なのかもしれません。
[1] 日本経済新聞, “国家公務員給与上げ勧告へ 人事院、月給・ボーナス4年連続, ”[Online]. Available:
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS02H3B_S7A800C1PP8000/
[2] 日本経済新聞, “国家公務員給与・賞与、4年連続上げ 人事院勧告, ”[Online]. Available:
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS08H08_Y7A800C1MM0000/
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