ニュース概要
小池東京都知事が国政進出の足掛かりとして新しく自民党の対抗馬となることを目指した希望の党を設立しました。
また、都民ファーストの会の意思決定がブラックボックスであったことや小池都知事の希望の党設立に疑念を覚えた音喜多駿都議と上田令子都議が離党をしました。
このようにここ数日間は東京都ではイベント尽くしとなっています。
そんな東京都で新しいニュースがありました。
東京都人事委員会は、
10月6日に月給改定の見送りをするように小池百合子東京都知事と尾崎大輔都議会議長に勧告しました。
具体的には、
・例月給は改定見送り
・特別給(ボーナス)は0.1ヶ月引き上げ、勤勉手当に配分
・再任用職員の特別給は0.05ヶ月引き上げ
というものでした。
これは東京都職員の給与と民間との差が小さいと見なされたためであり、据え置きは2年連続となっています。
しかし、特別給の支給月数は差があるため、0.1ヶ月分の引き上げて4.5ヶ月分にするように求めました。引き上げは4年連続になるとのことですが、民間との差は小さくなったと考えられます。(民間の平均は下記調査方法による結果であると4.51ヶ月)
また、勧告では勤務環境に関する意見も求めたとのことです。
長時間労働を無くしていくためにも都議会の協力を得ながら定例会対応の効率化について取り組むことを勧告で求めました。
今回の勧告により、
昨年に続き2年連続で例月給の改定を見送りました。
今年、国家公務員の人事院の勧告では官民格差が631円で0.5 %の差がありましたが、
0.2 %の引き上げがありました。
東京都職員と民間従業員の給与比較方法と結果
給与比較方法
民間企業の給与調査としては以下のように行なっています。
・給与規模50人以上かつ事業所規模50人以上の都内事業所(10,787事業所規模)を調査母集団とする。
・上記から1,230事業所規模を無作為抽出して調査
以下が給与調査方法となります。これにより調査のための母集団を決定しています。
さらに月給と特別給の決定方法も公開されています。
月給
・東京都職員と上記から選択された民間企業従業員の4月分支給額を調査。
・役職、学歴、年齢を同じくするもの同士の給与を対比。
・東京都職員の人数のウェイトを用いて両者の給与水準を比較。
これにより、
東京都職員 401,607円
というような結果となり、公民格差は74円となりました。
このため、月給の改定は見送りされました。
特別給
・民間従業員の直近一年の賞与の支給実績を調査。
・東京都職員と比較
これにより、
職員支給月数 4.40月
差が0.11月となったため、今回の勧告で0.1月分の引き上げの勧告がありました。
参考文献
[1] 日本経済新聞, “都職員の給与を据え置き 2年連続、都人事委が勧告, ”[Online]. Available:
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20171007&ng=DGKKZO22003870W7A001C1L83000
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